映画寸評 ; 『アダン』
映画『アダン』、遅ればせながら、我が編集部も観に行って参りました!
栃木に生まれ、奄美大島で終焉を迎えた天才画家・田中一村の半生を描いた作品です。奄美が撮影の舞台ということで、編集部もとても楽しみにしてました。
そして東京都写真美術館ホールでの鑑賞を終え、事務局長ツル(以下、ツル)とブランマピン(以下、マピン)がプチ座談会を行いました。
ツル:いや〜、ビックリした。
マピン:何がですか?
ツル:母ちゃんが出てた。
マピン:えっ、どこに?!
ツル:八月踊りのシーンで踊って唄ってたの、うちの母ちゃんだよ。
マピン:マジで?!
ツル:あの唄ねえ、もう唄う人も少なくなってるんだよね。うちの母ちゃん古仁屋の八月踊り保存会のメンバーでさあ、聞き覚えのある歌声だなあと思ってたら、うちの近所のおじさんと母ちゃんが踊ってたんだよ。
マピン:銀幕デビューですね。おめでとうございます!
(ここで局長、嫁さんに電話報告・・・)
ツル:ヨメもう知ってた。ビックリさせてやろうとしたのに。
(ちょっぴり悔しそうな局長)
マピン:で、ツル局長、映画はどうでしたか?
ツル:おもしろいというより、懐かしかった。見覚えのある場所ばっかりで。知り合いもいっぱい出てたしね。なんだか物語に入り込めなかったよ。
マピン:でも局長、目が赤いですよ。
ツル:もう泣きっぱなしでさ。
マピン:めちゃめちゃ入り込んでるじゃないですか!
ツル:お姉さんとの別れのシーンとかさ。姉役の古手川祐子の演技がジーンときたねー。
マピン:そうですねえ。古手川祐子はさすがでした。でもなんと言っても榎木孝明の演技に感動しましたよ!特に晩年の一村はすごかった…。乗り移ってましたね。
ツル:うちの親戚のおじさんとそっくり。同じ格好してたよ。
マピン:あのステテコですか。
ツル:そう。ひとつ違うところは、股間が黄ばんでないところぐらいかな。おれも明日からあの格好するか。
マピン:似合いすぎですよ!(笑)
ツル:奄美では、じいちゃんはみんなあんな格好してるんだよ。
マピン:何歳になるとステテコデビューするんですか?
ツル:青年部は49歳までだから、50歳だね。(断言)
マピン:ところで、あのアダンって女の子は何だったんですかね?
ツル:う〜ん。けっこう好みだった。
マピン:お色気シーンもありましたね。
ツル:・・・・。(回想中)
マピン:今何想像してたんですか、局長?
ツル:いやいや(笑)。でもあれを島の子が演じてたら、何言ってるかわからなかったろうから、あの子(木村文乃)が演じて良かったんじゃない?
マピン:新人らしく、演技もフレッシュでしたね。
ツル:そうね。実力派俳優が脇を固めてたしね。
マピン:でも、全体的にちょっと分かりにくかったかな。
ツル:田中一村の伝記としては分かりづらいところもあったかもね。一村の絵に賭ける魂はよく描かれてたと思うよ。
マピン:でも、その肝心の絵がほとんど…。
ツル:まあ確かに。もっと絵の全体を見たかったよね。一村ファンならわかるんだろうけど…。
マピン:五十嵐監督作品にしてはちょっと物足りないっていうか、もっと掘り下げてほしかった場面がたくさんあった気がします。説明が足りなくて消化不良な感じ。なんかもったいないなー。
ツル:そうね。脇役も地元の人に島口しゃべらせて、字幕入れるとかにしても良かったかもね。
マピン:役者が素晴らしかっただけに、ほんとにもったいない!
ツル:シマ唄も良かったしなあ。
マピン:なんと言っても、母ちゃんの歌声ですもんね!
ツル:なんだか島に帰りたくなっちゃったよ。
マピン:あ、局長また涙が…。