沖縄、慰霊の日に想う
昨日は沖縄戦の終わった日、慰霊の日でした。そんな日に、平和のメッセージを発信するイベントが新宿naked Loft、上野水上音楽堂、千葉の沖縄料理屋・若夏、沖縄LIVE@club mnDの4箇所で同時開催されました。naked Loftでは、朝崎郁恵さんが出演と言う事で、見に行ってきました。
会場内には、当時の沖縄戦を物語る写真が展示されています。モノクロの写真からは、遥か昔の出来事という感じが漂い、どこか異国、異世界のようでもあります。そんな沖縄出身の南風亭こまとしまだあやのステージが終わると、朝崎さんの登場です。本日のピアノ奏者は江草啓太。いつものようにお囃子に新原恭子さんとチヂンにやいちろうさんという編成でのステージです。元々naked Loftは沖縄をモチーフとしたライブハウス。と、いうよりはライブバーですね。O-EASTや月見ル君想フと違い、こぢんまりとした会場もまたいいものです。普段のように、何も変わらずにライブは進行します。しかし圧巻はラストでした。嘉義丸に纏わるお話の後、奄美の波の音をバックに「嘉義丸のうた」を唄います。この楽曲は、第二次世界大戦中の昭和18年5月26日、大阪から奄美、沖縄へ帰郷する人々を乗せた「嘉義丸」が魚雷を受け沈没した事への鎮魂歌として、朝崎さんの父辰恕(たつじょう)が作った歌です。しかし戦時中は、国民の戦意喪失を防ぐ為、アメリカの占領下においても戦艦を恨む一節があることなどから長い間封印されていました。最近になって、今や沖縄のスタンダードになっている名曲「十九の春」とルーツを同じくする曲、と言うことが判明したそうです。そんなエピソードのある楽曲を、この慰霊の日に“魂の唄者”朝崎郁恵さんが唄うのです。もう、言葉では言い表せませんでした。
当然のようなアンコールの拍手に迎えられ、再度登場です。そして、『みんなで歌いましょう』と、「ふるさと」を1曲。
沖縄にとっては、終戦記念日と同じくらいの意味を持つ日、6月23日。こういった日を記憶に残すことによって、人々の意識が少しでも世界平和に向いていけば、ということでの開催でした。年々戦後と言う言葉のリアリティがなくなっていくこの頃ですが、我々にとって『忘れない』ということの重要性を再認識させられました。
尚、このイベントによる収益金の一部は「命を守る会」に寄付される、との事です。
■朝崎郁恵 月例奄美島唄会 VOL.2
日程:2006年7月11日(火)
出演:朝崎郁恵(唄)
新原恭子(三味線、お囃子)
内田満開(お話) 他
時間:18: 30/19: 00
料金:前売り2500円
会場:青山 月見ル君想フ
TEL03-5474-8115
HP http://www.moonromantic.com
※7月からの月例シマウタ会は「朝崎郁恵、満月の夜にシマウタを唄う」というタイトルになり、さらにヴァージョンアップしてお届けします。
今回は内田満開のシマウタ四方山話を交えて、リラックスした空間の中で三味線唄を中心にお送りします。
大好評のシマ料理や黒糖焼酎、奄美物産とともにお待ちしております。是非、お気軽に東京青山の奄美にいらしてください。
お店での予約は取り扱っておりません。ご予約ご希望の方は下記まで。
mauve@mauvenet.com
※「嘉義丸のうた」は、朝崎郁恵さんの最新アルバム「おぼくり」に収録されています。
○おぼくり/朝崎郁恵 TOCT-25659 定価: 3,000円(税込)
このアルバムには、「十九の春」も収録されています。他にも奄美のシマ唄から「竹田の子守唄」など、日本人のルーツとも言える楽曲を収録しています。
朝崎郁恵公式HP http://www.asazakiikue.com/
<中ノ島万太郎/記>