黄金色のサナギ
喜界島に着いて間もないのに、さっそくすばらしいものに出会えました。
この日の宿『ビジネスホテル喜界』のフロントで、黄金に輝く「オオゴマダラ」という蝶のサナギを見ることができたのです。
港からホテルへの送迎の途中、ホテルの方から「ちょうど今、本物の金のような蝶のサナギがフロントに飾ってあるんですよ」と教えてもらい、初めてその黄金のサナギの存在を知りました。
ホテルの方を疑っていたわけではなかったのですが、実は「金色」というのはちょっとオーバーで、たぶんまぶしい黄色をしているから金色に例えられているんだろう、くらいに思っていました。
しかし、実際目にするサナギは、本当に金色に輝いていたのでビックリしました。あの金閣寺や中尊寺金色堂で見たのと同じ黄金色をしているんです。黄金といっても硬い金属質ではなく、表面がプルっとしていて溶けた金のしずくが枝から垂れてしまいそうに見えました。光の加減で、このサナギの層のなかにある液体が黄金色に見せているそうです。
どうせ綺麗な蝶になるのに、サナギの時点でこんなに美しさをアピールしちゃって、本当に生意気なやつです。
ちなみに「オオゴマダラ」の成虫の写真は撮れなかったので、蝶になった姿は『喜界町HP』でご覧下さい。
このようにサナギを見てしまうと、金色の蝶が出てくるって期待してしまいますが、成虫になると白地に黒の斑模様になってしまうんです。
喜界島では他に「ツマムラサキマダラ」という蝶をみることができますが、このサナギはプラチナ色に輝くそうです。こっちもすごく気になります。
「オオゴマダラ」は日本では沖縄・奄美諸島に分布している蝶で、その北限に当たるのが喜界島です。日本最大の蝶といわれ、羽を広げると15cmもあるといわれています。ゆっくりとヒラヒラ優雅に舞う姿から“南の島の貴婦人”とも呼ばれています(オスの場合は”南の島の貴公子”と呼んであげてください)。サナギ期間は夏で7日くらいです。オオゴマダラの幼虫はホウライカガミ(キョウチクトウ科)という植物の葉を食べています。ホウライカガミは亜熱帯の海岸地帯でよく見られるツル草です。この葉には毒があり動物が食べると死んでしまいますが、オオゴマダラの幼虫は好き好んで食べてしまいます。この葉を食べて体内に毒を入れることで天敵から身を守っているのだそうです。
2日後に帰るときに撮影したサナギ。羽の模様が透けて見えています。これが見え出すと羽化のサインです。帰り際にホテルの方から、もうすぐ蝶にかえるかもしれないといわれたので、この感動的な瞬間を逃すまいと1時間ほど待機していましたが、時間がなくなり羽化の瞬間は見ることができませんでした。
あれからどのくらいで羽化したんでしょうか。